Robin Dunbar「人は150人以上とは意味のある人間関係を結べない」(1993)
英国の人類学者ロビン・ダンバー Robin Dunbar は、1993年の研究で、人は150人以上とは意味のある人間関係を結べないことを理論づけた。この数は、「ダンバーズナンバー」として知られるようになった尺度である。 ダンバーは、独創的な研究でサルと類人猿を調べ、意識的思考にかかわる脳の部位である大脳新皮質のサイズが、彼らが暮らす集団の規模と相関していることを確認した。人間の新皮質はより大きいため、ダンバーは人の観念上の集団の規模は平均150人と推定したのだ。 単純すぎるし、この数字にあまり意味はないのでは基素.icon
線形なの?
ダンバーは、意味のある人間関係とは、空港のラウンジで出くわしても気まずい思いをすることなくあいさつするぐらいよく知っている間柄と定義する。彼によると、その数は通常100人から250人で、平均約150人だ。
ダンバーは著書「How Many Friends Does One Person Need?(人は何人の友人が必要か)」の中で、自分の研究を裏付ける過去と現代の実例を挙げている。紀元前6千年ごろ、中東における新石器時代の村落の規模は住居数から判断すると120人から150人だった。1086年、世界初の土地台帳「Domesday Book」に記録された英国のほとんどの村の平均的な規模は160人。現代の軍隊では、戦闘部隊は平均130人から150人で編成されている――。ダンバーは、そう言っている。